あるところに、心の優しいおばさんが住んでいました。ひとりぼっちで淋しい暮らしを送っていたおばさんに、女神さまがチューリップの球根を授けます。春が来て球根は芽吹き、開いたつぼみの中に、親指ほどの大きさのとても美しい女の子が座っていました。おばさんはその子を“おやゆびちゃん”と呼び、本当の子供であるかのように可愛がるのでした。おやゆびちゃんは仲良しのブンブーと遊んでいる時、お花畑で妖精の王子さまと出会います。自分と同じ妖精に違いないと言って“マーヤ”という名前をくれた王子さまを、おやゆびちゃんは好きになってしまいます。けれど真夜中に、マーヤはカエル母さんにさらわれて沼へと連れて行かれてしまいます。自分の息子・ゲコオのお嫁さんにするつもりなのです。嘆き悲しむマーヤを不憫に思ったゲコオは、彼女の王子さまへの想いを知ると沼から逃がしてあげます。そうしてマーヤの、愛を求める苦難の旅が始まったのです。
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